日本では、写真を撮る際にピースサインをすることがよくありますね。また、写真を撮る時に「はいチーズ！」と声をかけることも一般的です。
これらの習慣の背景について詳しく見ていきましょう。
ピースサインの意味と歴史
ピースサインは、平和の象徴として広く認識されていますが、元々は勝利を意味するジェスチャーでした。指でVの文字を作ることから、「Vサイン」とも呼ばれています。日本では、このサインが写真撮影時に楽しさや喜びを表すポーズとして親しまれています。
ピースサインの起源
ピースサインの起源は、1337年から1453年の百年戦争まで遡ります。イギリスの弓兵がフランス軍に対して挑発的に使ったとされています。さらに、第二次世界大戦時には連合国が「Victory」の象徴としてVサインを用い、1960年代の反戦運動で平和のシンボルとして広まりました。
日本では1972年、井上順さんがCMでピースサインを使い、一時的に流行しました。
その後、1980年代に再び流行し、写真撮影時のポーズとして定着しました。
「はいチーズ！」の誕生と普及
「はいチーズ！」というフレーズは、写真撮影時に使われるよく知られた言葉です。
その起源は19世紀末のフランスにあります。当時、写真撮影は高価で、多くの人が緊張していました。写真館のカメラマンがリラックスさせるために「say cheese！」と声をかけ、これが自然な笑顔を作るのに効果的でした。
日本では1963年、雪印乳業のCMでこのフレーズが紹介され、全国的に広まりました。しかし、日本語の「チーズ」の発音では笑顔に見えないため、カメラマンが「はいチーズ！」と声をかけるようになりました。
さらに、美味しいものを想像して自然に笑顔になるという考えから普及しました。現在では、様々な方法で自然な笑顔を引き出す工夫がされています。
ピースサインの国際的な意味と旅行時の注意点
ピースサインは国によって異なる解釈があるため、海外旅行時には特に注意が必要です。
例えば、ギリシャでは手のひらを外側に向けたピースサインは、歴史的な侮辱行為に基づき、「去れ！」という意味を持つとされています。
また、イギリス、オーストラリア、アイルランド、ニュージーランドなどでは、手のひらを自分に向けたピースサインは不適切な意味を持つことがあります。このジェスチャーは性的な意味や侮辱を含むことがあるため、これらの国では避けるべきです。
一般的には、手のひらを外に向けたピースサインは勝利を意味しますが、手のひらを内側に向けると意味が変わり、侮辱的なジェスチャーになりえます。元々戦争に関連するサインであることから、文化によってその解釈は異なります。
日本では、ピースサインが写真撮影時のポピュラーなポーズとして用いられ、楽しさや喜びを表現するために使われますが、異なる文化圏では全く異なる意味を持つこともあるため、海外での使用には注意が必要です。
国際的な誤解を避けるためにも、訪れる国の文化やジェスチャーの意味を事前に理解しておくことが大切です。
