手取り収入の3分の1以上を家賃に充てるのは、収入に見合わない家賃といえます。
家賃は毎月必ずかかる大きな出費です。
自分の給料に合った家賃相場を把握し、賢く生活しましょう。
たとえば、家賃が5,000円違うだけでも大きな差になります。
そして、「快適さ」と一口に言っても、部屋の広さや設備、築年数、周辺環境など、様々な要素があります。
そこで、選択のポイントは、自分がアウトドア派なら「安さ」、インドア派なら「快適さ」を重視することです。そうすれば、後悔することなく暮らせるでしょう。
この記事では、
・高い家賃のデメリットについて
・自分に適した家賃相場
・5,000円の差がもたらす具体的な違い
・適切な家賃の選び方
についてわかりやすく説明しています。
「現在の家賃は適切なのか?」「高い家賃のデメリットは何か?」と疑問を抱く人や、一人暮らしや引越しを考えている人には、ぜひ参考にしてください。
目次
高い家賃のデメリットは? 5つの理由を解説
相場より高い家賃を払っていると、同じ給料でも他の人と比べて手元に残るお金が少なくなります。
給料に見合わない家賃のデメリットは、大きく分けて以下の5つです。
生活費が不足する
当然ながら、高すぎる家賃は生活費を圧迫し、生活の質が低下する恐れがあります。
快適な暮らしを求めて引っ越したのに、生活を切り詰めなければならないほど家賃が高いと、本末転倒です。
また、今は支払えていても、万一のケガや病気に備えられなかったり、数年後に「あの時貯金しておけば…」と後悔することもあります。収入に見合う家賃を選ぶことが非常に重要です。
光熱費が上昇する
一部の高額な賃貸物件には、最新のエアコンや給湯器などが備わっており、省エネ効果も期待できます。
ただし、
・広々とした部屋でのエアコンや暖房器具の使用量が多い
・浴室の乾燥機能や暖房機能、または追い焚き機能を頻繁に使用する
・快適なバスタイムを楽しみ、入浴回数や時間が増えることにより、ガスや水道料金が上昇する
など、充実した設備によって生活の利便性が向上する一方で、光熱費が高騰するケースもあります。
人間関係が希薄になる
高い家賃のために財政が苦しくなると、気軽に友人との約束を取り付けたり、外食や旅行に参加したりすることが難しくなります。
財政的な理由で結婚式や葬儀に参列できない場合、人間関係が薄れる可能性もあります。
不安やストレスが増加する
「お金が足りない」「貯金が減っていく」といった金銭面の問題は、常に頭をよぎり、ますます不安に陥ってしまいます。
高額な家賃を減らす唯一の方法は引っ越しですが、引っ越しには費用がかかるため、この不安を解消するのは容易ではありません。
次の住居の家賃が下がりにくくなる
何かを失うことは、いつも苦痛です。生活水準が向上すると、それが当たり前のように感じられ、それを失うことでストレスが生じます。
例えば、セキュリティシステムや独立型洗面台、バスルームの乾燥機能、音響設備、駅からのアクセスの良さなどがあります。
良い物件に住んで慣れてしまうと、次の住まいにも同等以上の条件を求めるようになります。
家賃が高いのは無駄遣い? 自分に合った相場を知ろう
家賃は毎月支払う必要があるので、自分に合った相場を知ることが重要です。
あまりに高額な家賃は、自分の収入に見合わない無駄遣いになりかねません。
家賃の差5千円の影響とは?実際の生活でどう変わる?
地域によって大きく異なりますが、関東のターミナル駅周辺を例に、1Kの家賃相場を比較してみます。
この地域では、1K(15〜20㎡)の家賃相場は約6万円です。
ちなみに同じ広さのワンルームなら5万5,000円ほどなので、1Kと1Rの違いで5,000円の差が出ます。
他にも、5,000円の差が生じる要因は次の通りです:
駅までの徒歩時間の差:約10分
築年数の差:約15年
面積の差:約3㎡
これらは同じ条件で、該当する項目だけが異なる場合の目安です。
この比較から明らかなように、広さは家賃に直結しています。約3畳分の違いで1万円前後もの差が生じます。
一方で、新築と築15年の違いで5,000円しか差がないことは驚くべきことです。
こうした観点から、自分がどの要素にお金を支払いたいのか、あるいは支払いたくないのかを考えると、新居での生活感情を予想しやすくなります。
また、家賃の差が5,000円でも、備え付けの設備や契約条件によって初期費用や光熱費に大きな違いが生じることもあります。
たとえば:
プロパンガスは都市ガスよりも1.6〜2倍高い場合がある
インターネット環境が整っており、自分で契約する必要がない場合もある
家電の有無(エアコンなど)
礼金の有無
これらは、日々の生活費や引っ越し費用に大きな影響を与えます。
これらを考慮しないと、
「ガス代が高すぎる!」とか、「安い部屋を選んだけど、インターネット代を考えたら、迷っていた高額物件の方が結局安かった…」など、後悔する可能性があります。
住む期間によっても異なりますが、初期費用に直結するエアコンやガスコンロ、シーリングライトなどの設備の有無や、礼金の有無などは大きな要素なので、確認することをおすすめします。
家賃と快適さのバランスは?適切な家賃の選び方
家賃は具体的な数字で表せますが、快適さの感覚は人それぞれです。
駅からの距離、治安、周辺環境、部屋の階数、広さ、築年数、バス・トイレ、ベランダ、眺望、駐車場など、検討すべき要素はたくさんあります。
自分にとって譲れない条件や嫌なことを明確にし、何が本当に快適かを考える必要があります。
その上で、一般的な方針として、インドア派は「快適さ」を、アウトドア派は「安さ」を重視して物件を選ぶのが良いでしょう。
以下の項目をチェックして、どちらを重視するのが自分に合っているか考えてみてください。
快適さを重視する人
家で静かに過ごすことが多い、インドア派
自炊が多い
出費を抑える傾向がある
住民トラブルを避けたい
安定した収入がある
貯金がある
安さを重視する人
家にあまりいない、アウトドア派
外食が多い
自由に使えるお金を増やしたい
周辺環境や設備にこだわりがない
収入が不安定
借金がある
家賃の目安としては、一般的に「手取り収入の1/3以下」と言われています。この基準も参考にしてください。
快適さを重視しても、家賃が高すぎると後で生活が苦しくなり、快適さが損なわれることがあります。
まとめ
家賃があまりにも高額だと、快適さを得る代わりにデメリットが増えてしまいます。
収入に見合った家賃の相場は、手取り月収の1/3以下が一般的な目安です。
この金額内で家賃を抑えることで、趣味や娯楽にも余裕を持てるだけでなく、貯金計画も無理なく進めることができます。
魅力的な物件はたくさんありますが、収入としっかり向き合い、適正な家賃を選ぶことが、長期的な快適な生活を送る賢い方法です。
家賃には毎月の必須支出であり、わずかな差でも大きな影響を与えます。
食費や交際費とは異なり、家賃は簡単に節約できませんし、高額な物件から下げることは精神的にも難しいです。
すべての希望を満たす物件を見つけるのは難しいかもしれませんが、予算とのバランスを考えて妥協することも大切です。
また、目標を立てて収入を増やしたり、理想の物件に引っ越すことを目指すのも良いアイデアです。
この記事を参考にして、素敵な物件と出会えることを願っています。