透明で溶けにくい氷を、自宅で手軽に作ることができるんです。
この記事では、その理由と、コンビニで購入するのと同様の品質の氷を作るための具体的な方法を3つご紹介します。
外で買ってくる氷と比べて、自宅で作る氷は早く溶けてしまうことがありますが、この問題に対処して、透明で美しい氷を手に入れましょう!
目次
自宅で透明で溶けにくい氷、作りませんか?
暑い季節になると、お茶、水、アイスコーヒー、ウイスキーの水割りなど、さまざまな飲み物に氷を入れる機会が増えます。
しかし、自宅で作る氷はなぜか早く溶けて、飲み物が水っぽくなってしまうことがありますよね?
これでは美味しさが半減してしまいます。また、自宅で作る氷は白く見え、時にはカルキの臭いが気になることもあります。
一方、コンビニなどで買ってくる氷は、透明で溶けにくい特性があります。飲み物に入れても、自宅で作る氷よりも優れた性能を発揮します。
「自宅でもコンビニのように透明で溶けにくい氷を作りたい!」と思ったことはありませんか?
そんな願いは叶います。実は、自宅で透明で溶けにくい氷を作る方法があるんです!
氷がすぐに溶けてしまう理由がわかれば、簡単な工夫を加えることで、コンビニ並みの氷を作ることができます。
自宅で作る氷が白く見える理由
自宅で作る氷は、なぜか白く見えます。中に行くほど白さが増します。それは一体何なのでしょうか?
白く見える部分には、主に空気、水中に含まれるミネラル、そして塩素などの成分が含まれています。これらの成分が氷に混ざったまま凍るため、氷が白く見えるのです。
氷の中に空気が入り込むと、氷が熱を伝えやすくなります。その結果、氷が早く溶ける原因となります。
つまり、氷を作る際に水に空気や不純物をなるべく混入させないようにすれば、氷が透明で、溶けにくいものとなります。
したがって、氷を作る水に空気や不純物が含まれていないことが、透明で溶けにくい氷を自宅で作るための鍵です。
透明で溶けにくい氷を手作りしよう
水道水には多くの空気が含まれています。そのため、水道水を使って作る氷は、空気に触れているために早く溶けてしまうのです。さらに、透明で溶けにくい氷を作るには、水中の不純物もできるだけ少なくすることが重要です。
〈透明で溶けにくい氷を作るコツと手順〉
自宅で溶けにくい氷を作るためには、いくつかのコツと手順があります。以下に、誰でも簡単に透明で溶けにくい氷を手作りする方法をご紹介します。
■ 溶けにくい氷を作るコツ
- 沸騰させた水を使う:空気を排除し、純粋な水を用意する
- ゆっくり凍らせる:急速冷凍ではなく、時間をかけて凍結させる
- 途中で余分な水を捨てる:不純物を取り除くための作業
まず最初に、透明で溶けにくい氷を作るために、水を沸騰させます。水を沸騰させることで、水中の空気を排除することができます。
ただし、沸騰させた水はミネラルなどの成分が濃縮されてしまうため、注意が必要です。その後、以下の手順を追加して不純物を取り除くことが必要です。
〈ゆっくり凍結させ、途中で水を取り替える〉
急速に水を凍結させてしまうと、空気や不純物が氷に閉じ込められてしまいます。そのため、ゆっくりと時間をかけて凍結させ、途中で水を取り替えるというステップが重要です。
空気や不純物は、水が凍結する速度よりも遅く凍る性質を持っています。この特性を利用して、ゆっくりと時間をかけて凍結させることで、透明で溶けにくい氷を手に入れることができます。
途中で水を取り替えるタイミングは、氷の半分から2/3が凍結した段階です。まだ凍結していない水には不純物が集まっているため、凍っていない水を捨てることで、純粋な透明な氷を作ることができます。
〈ゆっくり凍結させる理由〉
透明で溶けにくい氷を作るためには、ゆっくり凍結させることが重要です。その理由は2つあります。
1つ目の理由は、凍結中に水から凍らない部分を抽出し、不純物を取り除くためです。
もう1つの理由は、水の分子を大きな結晶で結びつけることです。
水をゆっくり凍結させることで、より大きな氷の結晶ができ、溶けにくい氷ができるのです。
小さな結晶同士が結びつくよりも、大きな結晶同士が結びついた方が、氷が溶けるのに時間がかかるのです。
実際、氷屋さんは約50時間もの時間をかけてマイナス9度で凍結させています。一般家庭の冷凍庫はマイナス20度から30度程度ですから、氷屋さんの氷が溶けにくい理由が理解できるでしょう。
〈溶けにくい氷の具体的な作り方2つ〉
それでは、溶けにくい氷を作るための、水をゆっくりと凍結させる方法を2つご紹介します。
どちらの方法も、一度沸騰させた水を使うのがポイントです。
水をゆっくり凍結させて透明な氷を作る方法その1
■ 冷凍室の設定を変える
・ 冷凍庫の設定を弱に変えます。
・ 途中でチェックして、まだ凍っていない水があれば捨てます。
・ 氷を作った後は、冷凍庫の設定を元に戻します。
冷凍庫の設定を変更することで、冷凍庫内の食材への影響が気になるかもしれません。そこで、冷凍庫の設定を変えずに溶けにくい氷を作る方法も紹介します。
氷を作る容器にタオルを巻く方法です。タオルを巻くことで熱伝導率が下がり、急速な凍結を防ぎます。製氷皿を使用する場合は、フタがあるものを使いましょう。フタのない場合はラップを利用します。
水をゆっくり凍結させて透明な氷を作る方法その2
■ 容器にタオルを巻く
・ 製氷皿または牛乳パックにタオルを巻いて冷凍庫に入れます。
・ 途中でチェックして、まだ凍っていない水があれば捨てます。
氷を作る容器として、牛乳パックはおすすめです。牛乳パックを使用すると、ロックアイスが簡単に作れますし、片付けも楽です。牛乳パックの四角い形状はタオルを巻きやすく、非常に便利です。また、容量の大きな製氷皿よりも、大きな容量の方が使いやすいです。
■ 水の補充について
「冷凍室の設定を変える方法」と「容器にタオルを巻く方法」、どちらの方法でも、捨てた水を補充しても問題ありません。
「水を足すと不純物が再び入るのでは?」という疑問もあるかもしれませんが、あまり心配しなくて大丈夫です。水を煮沸したり捨てたりすることで、不純物の濃度は十分に低くなりますので、気にする必要はありません。
〈簡単に溶けにくい氷を作る方法〉
今回は、「冷凍庫の設定を変える方法」と「容器にタオルを巻く方法」に続いて、簡単な方法をご紹介します。
それは、ミネラルウォーターを使う方法です。これは手軽な方法ですが、コストがかかります。
ミネラルウォーターを使用すると、水道水よりも透明できれいな氷を作ることができます。ただし、ミネラル分も不純物になるため、硬水ではなく軟水を使うことがおすすめです。
硬水には多くのカルシウム分が含まれており、氷作りには適していません。
もし家に浄水器やろ過装置がある場合は、それを使用することで高品質の氷を手に入れることができます。一部の場合では、煮沸の工程を省略しても、単に「ゆっくり凍らせる」だけで美しい氷を作れることもあります。
■ アイススキューブやアイスボールを利用する
「飲み物が水っぽくなるのは避けたい!」
という方には、アイススキューブが最適です。
また、アイスボールとも呼ばれるこれらのアイスキューブは、樹脂素材などでできたケースに保冷剤が封入されており、繰り返し使用できます。
これらのアイスキューブは溶けにくく、飲み物を薄まらせる心配がありません。そのため、白ワインや日本酒など、冷やして楽しむお酒にもぴったりです。
まとめ
透明で見た目が美しく、臭いも気にならず、なかなか溶けない氷を手軽に作るためには、ちょっとした工夫が必要です。
「水道水を製氷タンクや製氷機に注いで冷凍庫に入れる」
といった簡単な方法に比べると手間がかかるかもしれませんが、それでも氷を購入するより経済的で、自宅の冷蔵庫で手軽に作ることができます。
ぜひ試してみて、美味しい氷で飲み物を楽しんでみてください。