梅雨時や冬季になると、洗濯物が生乾き臭を発することがよくあります。この不快な臭いが発生すると、主婦たちはがっかりしますよね。
しかし、この臭いの原因は明確であり、対策法もさまざまに存在します。こうした臭いで子供や夫からクレームを受けることなく、ぜひ自分に合った方法を選んで試してみましょう。
洗濯方法だけでなく、着用中の対処法も考慮しましょう。今回は洗濯物の生乾き臭の原因と対策法について詳しくご紹介します。
目次
洗濯物の生乾き臭の原因
ほとんどの人が知っているかもしれませんが、洗濯物が生乾き臭を発する主な原因は「細菌」の存在です。
では、この臭いの原因となる細菌は、どのような環境で洗濯物に付着し、繁殖するのでしょうか？
部屋干しで細菌が付着・繁殖しやすい！
生乾き臭の主要な原因は、「モラクセラ菌」と呼ばれる細菌が洗濯物に付着することです。
特に部屋干しをすると、衣類の乾燥に時間がかかるため、太陽光に当たらず、細菌が生存しやすい状況が生まれます。
洗濯物が湿っている時間が長ければ長いほど、この細菌は繁殖し、不快な臭いが一層強くなります。
生乾き臭の原因になるのは、曇りなどの天候も問題ですが、部屋干し自体にも課題があります。
臭いの原因となるモラクセラ菌の特徴は？
モラクセラ菌は、湿った状態の洗濯物で急速に増殖し、「4-メチル-3-ヘキセン酸（4M3H）」という物質を生成します。この物質は生乾き臭を引き起こす原因となります。
細菌の増殖と物質の分解に適した条件は、高湿度、好適な温度、および皮脂の汚れの存在です。
これらの条件が揃うため、部屋干しの洗濯物は生乾き臭が発生しやすくなるのです。
洗濯物の生乾き臭を消す方法
洗濯物に生乾きの臭いがついてしまうと、その臭いを取り除くのは難しいこともあります。
しかし、実は様々な方法が存在し、梅雨時や冬場に洗濯物の臭いでお悩みの際に試してみる価値があります。
スチームアイロンの高温を活用！
通常のアイロンでも効果がありますが、スチームアイロンを使用するとより効果的に臭いを取り除けます。生乾きの臭いが気になる部分にスチームをたっぷり当てると、高温の蒸気が滅菌効果を発揮してくれます。
湿った状態での処理なので、熱湯と同様に細菌を除去します。使用後、湿気が気になる場合は、風通しの良い場所で陰干ししましょう。
熱湯を利用して洗う！
熱湯を使って洗濯すると、細菌を効果的に除去できます。臭いが気になる衣類が入るほどの大きな鍋にお湯を沸かしましょう。
次に、火を止めて衣類を30分から1時間ほど熱湯に浸します。
その後、通常の洗濯機で普通に洗濯します。
大きな容器がある場合は、鍋を使わずに済ませることもできます。この処理を行うと、洗濯物の生乾き臭が効果的に取れます。
熱湯洗濯は海外でも広く利用されており、特にヨーロッパでは60～80℃の高温のお湯に10分ほど浸け、除菌・殺菌処理を行います。
ただし、ポリエステル素材の服や熱湯が適さない素材もあるため、洗濯表示を確認しましょう。生乾きの臭いを防ぐためには、晴れた日を選んで行いましょう。
酸素系漂白剤を利用する！
細菌に対して酸素系漂白剤は非常に効果的です。
酸素系漂白剤は水に溶けやすく、酸素の力で滅菌・除菌できます。塩素系漂白剤と比べて漂白力は穏やかですので、色物にも使用でき、色落ちの心配はありません。
生乾きの臭いを取るためには、粉末の酸素系漂白剤を選びましょう。約50℃前後のお湯に溶かし、衣類やタオルなどを1時間ほど浸け込んでから、洗濯機ですすぎと脱水だけして干しましょう。
柔軟剤も効果的！
お湯を用意するのは手間がかかり、酸素系漂白剤も買いに行かねばならない場合、通常の洗濯に使用している柔軟剤を試してみてください。
柔軟剤の中には酸素系漂白剤の成分が含まれていることがあります。
ただし、一つだけ注意が必要で、「表示されている容量を守る」ことです。
香りを強調しすぎると、細菌が繁殖しやすくなり、生乾きの臭いが一層強くなる可能性があります。
すすぎにお酢を使う方法も！
細菌は皮脂汚れだけでなく、洗剤や柔軟剤の残りカスにも付着し、増殖します。
洗剤のアルカリ性を中和させるのには、酸性のお酢の効果が抜群です。
酸性のお酢は元々殺菌効果が高いため、生乾きの臭いの原因となる細菌を撃退するのに適しています。
使い方は非常に簡単で、すすぎの段階に入ったら大さじ3杯のお酢を投入するだけです。
その後は通常通りの洗濯を行います。この方法は生乾きの臭いを取り除くために注目されています。
ただし、使用するお酢には糖分や塩分が含まれていないか確認しましょう。
それらの成分が洗濯機の部品を錆びさせる危険性があります。
また、お酢は洗剤と中和されるため、乾燥後に変な臭いが残ることも一切ありません。
コインランドリーの乾燥機も有効！
コインランドリーの乾燥機は通常100℃近い高温で乾燥します。
この高温度は細菌を死滅させるのに十分です。
コインランドリーの乾燥機を利用すれば、洗濯物が生乾きになることもなく、当然ながら臭いもしっかりと取り除いてくれます。
特にバスタオルや大きな衣類を乾燥させるのに適しています。
料金的にもそれほど高価ではありませんので、雨の日の洗濯物に利用するのもオススメです。
洗濯物の生乾きの臭いを一時的に解消する方法
洋服など、今すぐに着る必要がある場合に、洗濯物が生乾きの臭いを発していることがあります。また、外出前には気にならなかった臭いが、体温の影響で次第に顕著になることもあります。
こうした場合、一時的に臭いを取り除く方法として、消臭スプレーや同様のアイテムを使用することができます。
ファブリーズの効果
ファブリーズには「消臭スプレー 布用 ダブル除菌」という商品が存在します。この製品は、生乾きの臭いの元となる細菌を99.9%除去する効果を持っています。
洗濯物の臭いに気付いた場合、ファブリーズのダブル除菌スプレーを服に数回吹きかけるだけです。
その後、風通しの良い場所で数分間干してから着用すれば、臭いは取り除かれているでしょう。また、外出時にも購入して急な対策が必要な場合に使用できます。
リセッシュの活用
「リセッシュ 消臭芳香剤 液体 除菌EX 香り残らない」という商品も非常に有効です。
この製品も細菌を99.9%除去し、汗の臭いまで予防してくれます。
リセッシュの除菌EXシリーズにはミニサイズもあり、外出中に急な臭い対策が必要な場合に便利です。
車で移動することが多い場合は、1本車に置いておくこともおすすめです。
雨の多い季節や寒い季節になると、室内干しをする日々が増えるかもしれません。
しかし、少しの工夫で洗濯物の嫌な生乾き臭を取り除くことができますので、ぜひ試してみてください。
